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全日本卓球2023

「こんなに涙が出ると思わなかった」山本笙子、卓球人生に幕

●女子シングルス3回戦
菅澤柚花里(デンソー) -4、-13、-6 山本笙子(レゾナック)

福井商業高時代にはインターハイシングルスベスト8、中央大時代には全日本大学総合選手権(個人の部)でシングルス準優勝などコンスタントに好成績を残してきた山本笙子。大学卒業後は、実業団のレゾナック(旧昭和電工マテリアルズ)に入団し、今年で2年目を迎えた。まだこれからという彼女だったが、昨年の全日本予選が終わった頃に引退の決意が固まり、この全日本を期に卓球人生に幕を下ろした。

「予選を通過したので、引退はみんなが一番目標とする全日本でと決めました。いろんな方に支えられて、応援していただいてここまでこれたことに感謝しかないです」(山本)

山本は今大会、シングルスとダブルスの2種目に出場。女子ダブルスでは、2回戦で同じ実業団ペアである竹本/松本(十六銀行)に惜しくも敗れ、残るはシングルスのみとなった。本日(25日)行われたシングルスでは、持ち前の安定感ある両ハンドで1、2回戦をストレートで突破するも、迎えた3回戦では勢いあるデンソーの菅澤に惜敗。この結末に「悔いはない」としつつ、「笑顔で引退できると思っていた。まさかこんな涙がでるとは思わなかった」とこれまでの卓球人生を思い、山本は胸が一杯になった。

また自身最後となる全日本でベンチに入ったのは中央大の同期である後藤紗葵。「大学時代はベンチに入ってもらうと調子が良かった。今回、(ベンチに入ってもらうのは)大学ぶりで初めは緊張するかなと思ったんですが、ほとんど緊張なく伸び伸びプレーできました」と涙ながらも笑顔で答えた。

涙ぐみながらも写真撮影に応じた山本(右)。左は中央大の同期であり、最後の大会をともに戦った後藤

 

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