●男子シングルス準決勝
王楚欽(中国) 9、8、3、−6、7 馬龍(中国)
樊振東(中国) 5、−7、10、8、−8、8 梁靖崑(中国)
ともに中国勢対決となった男子シングルス準決勝を制したのは、王楚欽と樊振東!
2019年世界卓球ではペアを組み、男子ダブルス優勝も果たした北京市チームの大先輩・馬龍と相まみえた王楚欽。1ゲーム目に馬龍が6−4、8−5、9−7と終盤までリードするが、王楚欽が威力あるバックドライブを連発し、4点連取で11−9と逆転する。
2ゲーム目は逆に王楚欽が6−1、9−5のリードから馬龍が9−8まで追い上げるも、王楚欽が3球目パワードライブで10−8。ここで馬龍のサービスが高く浮き、すかさずフォアドライブを強振した王楚欽が11−8で2ゲームを連取する。以前の馬龍ではまずなかったサービスのコントロールミスだ。
互いに手の内を知り尽くし、馬龍のバックの堅さは十分に知っている王楚欽は、決定打を馬龍のフォアサイドに集めた。かつては抜群のフットワークを駆使し、電光石火の飛びつきを見せていた馬龍だが、34歳になった今はさすがに飛びつきの反応とスピードが落ちたか。4ゲーム目こそ奪ったものの、王楚欽に力負けの内容だった。
2006年のブレーメン大会(団体戦)から世界卓球の中国代表に名を連ねてきた馬龍。来年の釜山大会は出場する可能性が高いが、個人戦はおそらく最後の大会になるだろう。
もうひと試合の樊振東対梁靖崑も、見ごたえある両ハンドのラリー戦だった。準々決勝で梁靖崑と対戦した張本と同様、樊振東は出足からロングサービスを多用して梁靖崑を揺さぶった。
ゲームカウント1−1の3ゲーム目には、10−10から飛びつきざまにストレートへフォアドライブを決めて11−10。次に勝負をかけてきた梁靖崑の回り込みドライブをフォアブロックでシャットアウト。ゲームカウント2−1とリードを奪うと、柔軟なボールタッチの台上プレーから、完成度を増したバックの連続攻撃で梁靖崑を粘り強く攻略した。
男子シングルス決勝で王楚欽が優勝すれば、中国初の左利きの男子シングルス世界チャンピオンとなり、中国の卓球史にその名を残すだろう。一方、世界ランキング1位を独走する樊振東は、前回大会に続く2連覇で世界最強を改めて証明するか?
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