●女子団体1回戦
〈日本 3ー0 ポーランド〉
◯早田ひな/平野美宇 5、ー5、9、10 ヴィルゴス/バヨル
◯張本美和 7、4、4 A.ヴェグジン
◯平野美宇 3、6、6 バヨル
昨日の男子シングルス決勝の興奮も冷めやらぬまま、パリ五輪・卓球競技はいよいよ後半の団体戦に入った。今日は男女団体の1回戦がそれぞれ6試合行われ、女子団体1回戦で日本がポーランドと対戦。まずは3ー0で完封勝利を収めた。
左手を傷めた早田ひなを平野美宇とのダブルスに起用し、張本美和をシングルス2点で起用した日本女子チーム。トップのダブルスは幸先よく1ゲームを先取したが、伝統的にバックハンドが強いポーランドペアも簡単には引き下がらない。2ゲーム目はヴィルゴスの強烈なバックドライブでのレシーブ、バヨルの中陣からのバックハンドにペースを乱され、5ー11で落とす。
3ゲーム目以降も試合は一進一退。早田はまだバックハンドを強く振ることができず、バックブロックのミスもやや多かった。痛み止めの注射を打ち、全身全霊を懸けて戦った申裕斌との銅メダル決定戦から中1日。左手の故障の影響も小さくないだろう。それでも日本ペアは、試合の終盤はアップ系のサービスをうまく使い、ポーランドペアのバックでのレシーブ強打のミスを誘って3ー1で勝利を収めた。
まだ左腕の負傷の影響がある早田だが、パートナーの平野と積極的にコミュニケーションを取った(Photo:ITTF/ONDA)
バックサービスから強力なバックハンド攻撃で日本を苦しめたヴィルゴス(左)/バヨル(Photo:ITTF/ONDA)
2番はこれがオリンピックのデビュー戦となる張本美和。対戦相手のA.ヴェグジンは団体戦のPカードの選手で、シングルスには双子の姉妹であるカタジナ・ヴェグジンが出場し、この団体戦にはアンナ・ヴェグジンが出場した。
張本は1ゲーム目から、大きな武器である深く切れたツッツキから正確な両ハンドでコースを突き、得点を重ねる。奪った3ゲームとも中盤で8ー4と突き放し、主導権を握る理想的な展開。3ゲーム目にはYGサービスもテストしながら、最後は10ー4のマッチポイントで、A.ヴェグジンの回り込みドライブをがら空きのフォアサイドへ、バックカウンターで打ち抜いた。
五輪デビュー戦とは思えない、落ち着いたプレーを見せた張本美和(Photo:ITTF/ONDA)
張本に敗れたアンナ・ヴェグジン(Photo:ITTF/ONDA)
3番平野は、ポーランドのエース格であるバヨルとの対戦。女子シングルスではS.サウェータブット(タイ)、ユ・フ(ポルトガル)をともに4−3で破り、高い守備力とバックハンドの強さを備えた侮れない相手だ。
しかし、平野は1ゲーム目から一気に7−0とスタートダッシュ。バヨルのミドルに効果的にボールを集めてバック強打を封じ、ストレートへの攻撃をうまく使ってバック対バックの展開に持ち込ませない。
バヨルも随所でバックの強さを見せたが、最後まで平野のミドルへのコース取りに手を焼き、平野がストレート勝ちでチームの勝利を決めた。
平野美宇、会心のプレーで女子シングルスベスト16のバヨルに完勝(Photo:ITTF/ONDA)
渡辺武弘監督(左端)が指揮を執る日本女子、まず1勝で準々決勝進出を決めた(Photo:ITTF/ONDA)
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